2012年5月30日、友人と同伴で生田緑地のバラ苑にでかけました。
夏のような暑さつづきが苦痛でくりのべていたところへ、友人からのさそいで意を決し、やっとこの日に腰をあげたのですが、もう遅いのでは…?
不安な気もちをおしのけて、暑さのなか元気よく、足なみ軽く♪~♪ 容赦なくふりそそぐ紫外線をあびながら目的地に到着。
道みち楽しい会話がつづいたおかげで、この暑さとべたつく汗になやむことなく、どうにか一難をのりきることができましたが…しかし、きょう1日炎天下にいたら、メラニン色素たっぷりのわたしの肌はまっくろに焼けることまちがいなし。
つきない悩みを抱えながら…まずは入りぐちでバラはどんな具合かしらと一望…やっぱり!案じていたとおり、最盛期を逸した感をまぬがれない光景でした。
でも、花は見る人をガッカリさせない力をもっているんですね。ごらんください、この高貴な美しさ!
花の女王にふさわしく、凛として気高い端麗なすがたを。そして、なんとも形容できない魅惑的なかぐわしさ…。
<
遅咲きのバラや花殻がつまれて、つぎつぎと蕾をひらいてくれたバラたちが、わたしたちを美の世界にいざなってくれました。
最盛期でなくてもあなたは充分うつくしい。みごとな花の饗宴です。
どんな状況にあろうと、せいいっぱいの優しさと愛をそそいでくれる花々。その献身的な宿命こそが人の心に豊かなうるおいをもたらす源泉となっているのでしょう。
悲しいときに慰めを、苦しいときに励ましを、辛いときに安らぎをもたらし…そして嬉しいとき、楽しいときは幸せを倍にしてつつみこんでくれる。
対価をもとめることのない無償の愛、人間には手のとどかない崇高な精神的領域…。
ガーデニングが大好きなわたしは、せまい庭と広めの2つのベランダをつかって80種前後の草木と共存しています。
花を見ていると思わず話しかけてしまったり…風にゆらいだ枝葉のうごきに花がこたえてくれたかのような錯覚をうれしく受けとめたり…
このうれしさを感じる幸せを、わたしは周りの花々にどれだけ与えられたかしれまん。
時々、そっと窓をあけてショパンやモーツアルトをながしてあげると、こころなしか花や葉を潤わせて、うっとり聞き入っているような…気がしてくるんです。
ごぞんじですか
バラの花ことば
内気な恥ずかしさ ・ 輝かしい ・ 無邪気
愛 ・ 美 ・ 新鮮 ・ 私はあなたを愛する
愛情 ・ あなたのすべてはかわいらしい
愛嬌 ・ 斬新 ・ 愛情 ・ 気まぐれな美しさ
爽やか
帯紅・・・・・・・私を射止めて!
赤・・・・・・・愛情 ・ 模範 ・ 貞節 ・ 情熱
黄・・・・・・・・嫉妬 ・ 不貞
白・・・・・・・・尊敬 ・ 私はあなたにふさわしい
ピンク・・・・・・上品 ・ 愛を持つ ・ しとやか
朱赤・・・・・・・愛情
薄オレンジ・・・・無邪気 ・ さわやか
青・・・・・・・・神の祝福 ・ 奇跡 ・ 夢かなう
蕾・・・・・・・・愛の告白
葉・・・・・・・・希望あり ・ がんばれ
トゲ・・・・・・・不幸中の幸い
ミニバラ・・・・・・・無意識の美
バーガディー種・・・・・・・気づかない美
ヨーク・アンド・ランカスター種・・・・・戦い
(出典 花言葉辞典)
美しいものにはトゲがあるといいますが、このトゲで何度もケガをくりかえしてきたわたしは、トゲのあるものは極力さけています。
一種だけ、うすいピンクの美しい花をつけるスタンダード仕立てのバラが庭の端にありますが、トゲにふれないように離れた所から施肥や水やりをしています。
最近では改良がすすんで、トゲなしのバラがふえてきたようですが、数・種ともに限定的で希少、手に入りにくい…ちなみに、わが家にはトゲのないモッコウバラが数株あります。
一昨年さし木をした6本の苗がすべて根づき、2本ずつ移植した3鉢すべてが枯れることなく、すくすくと育ちました。それほど手をかけたわけではないのですが、わたしの気持ちを察してか、花の精が装いをこらしてくれたのでしょう。
今年は優しいクリーム色の花房が昨年以上にこんもりと鉢をおおい、一鉢が他家へ嫁いでいきました。ここのバラたちも、愛してくれる人びとのもとへ子どもたちを送りだしたいと願っていることでしょう。
青空のもとでひとしく美しく咲き誇っているかにみえるバラですが、それぞれに生まれ育った地からの旅立ちと、異国の地での歴史があり、これまでに出あった人々とのさまざまな触れあいもあったはず…。
そのせいか、一つひとつをよく見るとその表情は一様ではなく、それぞれにことなる趣きをみせています。
土になじみ、水になじみ、気候になじむこと。そして、おとずれる人びとに寄りそうこと。生田緑地に根づいたバラたちは、もちうる可能性を最大限開花させています。
コメント